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How far can Modi take India ― and how fast? | Ian Bremmer

コラム:モディ氏のインド再生、問われるスピード=ブレマー氏 | Reuters

インドの有権者がモディ氏にこれほど魅力を感じるのは(見方を変えれば、国民会議派にこれほど反発したのは)なぜだろうか。人口6000万人のグジャラート州の首相としてモディ氏は、中国をほうふつとさせる経済的利益を同州にもたらした。12年間の在任中、同州の1人当たり平均所得はほぼ4倍に拡大し、全国平均の伸びを上回った。


モディ氏は「小さな政府で最大の統治」をスローガンに掲げ、非効率を削減して事業の発展や競争率向上を目指す経済政策を訴えてきた。これはまさに国民会議派が国家レベルで実現できなかったことだ。インドは高インフレ、成長の停滞(少なくとも過去の水準と比較すれば)、そして米議会の方がましに見えるほどの政治の機能不全に直面している。


有権者が期待しているのは、モディ氏がグジャラート州で実現させた経済モデルをインド全土で導入することだ。

次期選挙は2016年まで行われず、その時に争われる議席も全体の3分の1にとどまる。BJPは過去10年、野党として国民会議派政権運営を妨げてきたが、今後は立場が逆転する。モディ氏は、有権者の高い期待に応えるほどの改革断行には苦労するだろう。政治的に慎重な対応が求められる労働、エネルギー、農業などの問題をめぐっては、計画をすぐ実行に移すことも困難だろう。


しかし、野党側が政権運営を妨害したとしても、モディ氏には即座に変化をもたらすことができる3つの分野がある。


第一に、議会の支持を得なくても実行できる計画に焦点を当て、外国直接投資の自由化やインフラプロジェクトの効率化などを進めることができる。


第二に、インドの地方分権はもろ刃の剣であり、大きな改革は国家レベルでは実現が困難となる一方、州レベルでは劇的な構造変化が実行に移される可能性が高い。モディ氏はグジャラート州で築いた開発モデルを他の州にも拡大し、インフラ開発や外国直接投資の加速につなげることも可能だ。


最後に、インドが国際社会でより重要な役割を果たすよう行動を起こせるはずだ。「再生したインド」を世界の表舞台で示せれば、主要国や多国籍企業は改めてインドに注目するだろう。