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プーチン大統領の中国訪問:30年間におよぶ「ガス関係」の始まり - The Voice of Russia

プーチン大統領の中国訪問中に最も期待されたニュースは、露中によるガス契約への調印だった。文書は約10年にわたって準備された。障害となっていたのは、価格だった。だが先週、ロシアと中国は合意に達した。ロシアは30年にわたり、年間380立方メートルのロシア産ガスを東ルートで中国へ供給する。なおロシアの「ガスプロム」は、ガスパイプライン「シベリアの力」を建設するために、中国側が約250億ドルを前払いすることに期待している。プーチン大統領は、ガス契約への調印は画期的な出来事だと述べ、次のように語った。


「これは専門レベルにおける実際に難しい作業だった。だが相互譲歩の結果、両国にとって十分満足のいく契約条件にたどり着くことができた。このプロジェクトを実現する過程で、今後4年間、世界最大の建設が行われる。ロシア領内では、新たな鉱床に関する作業が待っている。確認されているガスの埋蔵量は、合わせて3兆立方メートル。これは、約50年間にわたる供給を保証している。外国市場および国内市場への供給だ。私はこのことについても強調したい。ロシア側からの投資総額は、およそ550億ドル。中国側は、少なくとも200億ドルだ。」


ロシアと中国は、他の分野における相互協力も発展させている。特に両国は、欧州のエアバスや米国のボーイングと競合できるジャンボ機を共同で製造することを決めた。ロシアと中国は、長年の戦略的パートナーだ。プーチン大統領は、中国の習近平国家主席との会談後、発展する露中の関係は原則的に新たなレベルに入ったと述べ、次のように語っている。


「中国は、ロシアの主要な貿易パートナーの地位をしっかりと保持している。昨年露中の貿易額は、およそ900億ドルだった。2015年は、1000億ドルを目指そう。そのために必要なものはすべてそろっている。投資の流れを拡大する作業を続ける、露中の投資委員会も創設された。私たちは全ての方向性で作業し、それらの方向性のすべてに沿って、私たちの重要な動きが前進するだろう。」


軍事分野における協力にも大きな関心が向けられた。露中の首脳は、第2次世界大戦勝利70周年を記念した、合同軍事演習を来年実施することで合意した。また国連、BRISC、APECの枠内を含む、外交政策分野でのより緊密な協力についても決定が下された。プーチン大統領が指摘したように、ロシアと中国には、世界および地域規模の共通の関心がある。世界情勢、特にアジア情勢の安定化は、共同で努力することによってのみ可能となる。プーチン大統領は、次のように語っている。


「私たちは、未だに不調和の大きな源が残っているアジア地域の焦眉の問題の解決に取り組んでいる。地域全体に脅威をもたらす大量破壊兵器の拡散、テロ、宗教的過激主義、国際的な組織犯罪、海賊行為などのリスクは軽減されていない。不安定化の深刻な要素となっているのは、シリアや中東和平の問題だ。私たちは皆、これらの脅威に効果的に対処できるのは、目標を定めた、集団的な努力しかないことを理解している。」


プーチン大統領は中国を訪問した際に、国連のパン・ギムン事務総長、モンゴルのエルベグドルジ大統領とも会談した。エルベグドルジ大統領は、プーチン大統領と通訳抜きで話しをし、両国には協力の可能性が秘められていると強調し、ビザ制度の簡素化を提案した。