アブハジア:野党勢力が「臨時統治」宣言 大統領府占拠 - 毎日新聞
タス通信などによると、アンクワブ大統領の汚職や権威主義を批判し辞任を求める野党勢力は27日、スフミで数千人規模の抗議集会を開催。その後、大統領府で代表者が大統領と交渉中に約30人のデモ隊が建物の窓を破壊して侵入。大統領は外に逃れた。大統領は交渉で内閣総辞職に応じる姿勢を見せたが、自らの辞任は拒否したという。
アンクワブ氏は2011年の大統領選でハジムバ氏らを破って当選しており、両者の政治的対立が背景にあるとみられる。ただ野党指導者の一人は「(アブハジア独立を承認した)ロシアとの統合」を掲げており、クリミアのようにロシア編入論が高まる可能性もある。ロシアのカラシン外務次官は28日、アブハジアのチリキバ「外相」に電話で情勢悪化への懸念を伝えた。
アブハジアはソ連崩壊後の1992年に独立を宣言し、2008年のグルジア紛争後にロシアが南オセチアとともに国家承認したが、日本など国際社会は承認していない。今年2月に冬季五輪が開かれたロシアのソチに隣接している。