焦点:オバマ米大統領、2期目の外交成果は望み薄か | Reuters
オバマ氏の外交演説は、彼や側近グループが米国の世界におけるリーダーシップを弱体化させたとの非難に対しての憤りと、そうした非難が世間一般に受け入れられることへの懸念を抱いたことから打ち出された。
この演説は政権批判への一連の反撃ののろしであり、オバマ氏は来週の欧州訪問でさらに詳細な外交方針について発言する意向だ。側近グループも国内外で発言して、オバマ氏のメッセージの援護射撃をするとみられる。
ただ最近は、与党の民主党内や以前はオバマ氏を支持していた言論人の間でも批判的なムードが強まっていて、ニューヨーク・タイムズの論説委員は演説内容を酷評した。
さらに最近の世論調査では、少なくとも米国民の半数は国際問題に対するオバマ氏の全般的な姿勢を支持していない。
もっとも過去には、2期目に困難を克服して歴史家から認められるような外交実績を残した大統領も存在する。ロナルド・レーガンは2期目にイラン・コントラ事件で打撃を受けたが、現在では核兵器管理の面や強硬な外交姿勢で最終的に冷戦を終わらせた手腕が賞賛されている。ビル・クリントンは1期目にルワンダの虐殺に腰の引けた態度を取ったことが汚点になったものの、その後バルカン諸国の和平に深く関与したことや、結局は成功しなかったが中東和平に野心的に取り組んだことが2期目の高い評価につながった。
反対にジョージ・W・ブッシュは、イラク戦争に対する米国民の反発のため、2期目に一度も支持率が上向くことはなかった。