金利パラレルに1%上昇で、銀行・信金の損失額は7.5兆円=日銀理事 | Reuters
日銀の櫛田誠希理事は3日、衆議院財務金融委員会で、金利がパラレルに1%上昇した場合、銀行・信金の損失額は7.5兆円に上るとの見通しを示した。ただ、銀行は、金利が上昇しても深刻なリスクが発生しないような経営をしていると指摘した。
櫛田理事は、10年物金利が1%上昇、短期金利はさほど上昇しないようなイールドカーブのスティープ状況の場合には、時価変動による損失リスクは4.7兆円との試算も紹介した。
また、こうした金利リスクに加えて流動性リスクなどさまざまなリスクがあると指摘。日銀でも、金融システムレポートにおいて、さまざまなマクロシナリオを想定し、こうしたリスクによる金融危機があっても金融システムの安定が確保できるか、対応の検討を進めていると述べた。