https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

焦点:中国が「内政不干渉」の原則転換、アフリカ権益保護強化で | Reuters

中国は南スーダンの石油産業への最大の出資国だが、その投資を脅かす政府軍と反政府勢力との5カ月以上にわたる戦闘を収束させるため、これまでにない外交アプローチに出ている。


その微妙な変化は、エチオピアの首都アディスアベバで数カ月間行われた和平交渉で顕著に表れている。複数の外交官は、中国が常に交渉に関与し、南スーダンの支援国である米国、英国、ノルウェーと協議している様子などに、中国のより積極的な姿勢が見て取れると話す。


戦闘開始から1カ月がたった今年1月23日に最初の停戦合意が成立した時、中国の解暁岩・駐エチオピア大使は各国代表団とともに署名の場でスピーチし、中国の関与を印象付けた。

国際政治リスク分析を専門とするコンサルティング会社「ユーラシア・グループ」のアナリスト、クレア・アレンソン氏は、中国が「こうした国々にかなり重要な資産を有し、それらを守る必要が出てきた」と指摘。「内政不干渉のスタンスは維持したいのはやまやまだろうが、思い通りにはいっていない」と分析する。


今のところ、南スーダンには中国が積極的外交を展開する例外的な状況がある。南スーダン原油生産がフル稼働した場合、同国からの原油購入は中国の総輸入量の5%に上っていた。また、中国石油天然ガス集団(CNPC)は、ジョイントベンチャーで開発する南スーダンの油田に40%の権益を有している。


原油収入が南スーダンの歳入に占める割合は約98%。米英、ノルウェーは同国の最大の支援国でありながら、原油生産の権益は持っていない。

ある外交関係者は、「中国は明らかに外交を強化しており、今やより積極的で対応も迅速だ」と話す。この関係者は、南スーダンスーダンから独立した翌年の2012年に起きた両国間の衝突に、中国が政策を転換する最初の兆しがあったという。


15カ月続いた衝突を収束させるには、中国の役割が不可欠と見られていた。この問題で、南スーダン原油生産はストップし、事態は戦争の瀬戸際にまで達した。

中国のアフリカ特使である鐘建華氏は2月、こうした政策が同国にとって新たなチャレンジだとし、「われわれにとって未知のことなので、物事は常に慎重に進めている。私たちは単に参加するだけでなく、学びもしている」と話した。

馬・駐南スーダン大使は、首都ジュバの大使館で中国の役割についてパソコンを使ってプレゼンテーションしながらこう語る。「南スーダンには大きな利害関係を有していることから、戦闘停止と停戦合意に向けて双方を説得すべく、これまで以上の努力をする必要がある」。