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【日曜経済講座】サッカー・ワールドカップ経済学…優勝国は株価が上昇する? ニューヨーク駐在編集委員・松浦肇 - MSN産経ニュース

 W杯は4年ごとに開催する。米銀大手ゴールドマン・サックスによると、1974年から2010年の大会まで、開催国の平均株価変動率(決勝戦後の1カ月間)は2・7ポイントほどMSCI世界株価指数を上回った。


 面白いことに、開催国だけで相場浮揚の「期待」が高まるわけはない。歴史的に、試合の勝敗と株価動向は正の相関関係にある。優勝国の株価は上昇する傾向にあるのだ。


 期間は同じ74〜10年。予選開始から決勝戦までの1カ月間の株価変動率を調べると、優勝国は平均でMSCI指数を0・9ポイント上回った。実際に優勝すると、さらに株価は調子づく。決勝戦から1カ月後の優勝国の株価変動率は、平均で3・5ポイントほどMSCI指数を上回った。決勝戦からの1カ月間で、優勝国の株価変動率がMSCI指数を下回ったのは日韓共催の02年だけである。

 株価変動率を回帰分析すると、優勝国の決勝戦前1カ月と決勝戦後1カ月の間にも正の相関関係がある。優勝すると、決勝戦後1カ月の株価パフォーマンスは決勝戦前1カ月の数値に0・98をかけて2・53を足した値になるのだ。決勝戦までの緊張感が一気に解放されて、相場観が上方修正するのかもしれない。


 一方で、決勝戦で敗北すると株価は横ばいにとどまる。準優勝した国の株価の決勝戦後1カ月の対MSCI指数変動率は平均で2・5ポイント上昇と決勝戦前1カ月の同2ポイントと大して変わらない。


 さらにいうならば、74年から10年までの10大会のうち、7つの大会で準優勝国の株価が決勝戦後1カ月でMSCI指数を下回っている。過去の準優勝国はオランダ、アルゼンチンとこれまたサッカー大国だが、期待の高まった決勝戦で敗北すると、国民感情が消沈して景気にも悪影響を与えるのだろう。

 では、今年はどの国が勝ちそうなのか?


 開催国株式のさらなる買い材料となりそうだが、ゴールドマンの予想では圧倒的にブラジルだそうである。


 ランキングの差、国際試合での得点数、同失点数、W杯での対戦実績、開催国か否か、開催国の大陸に属しているか否か。以上の6要素を変数にしてゴールドマンがシミュレーションしたところ、ブラジルの優勝確率は49%と次点につけたアルゼンチンの14%、次々点のドイツの11%を大きく引き離した。


 ブラジルは高ランキングのうえに開催国として有利であるし、昨年の国際試合ではスペインやイタリアといった強豪を大差で破っている。歴史的に、南米国にとって、「開催国か否か」という変数は得点数に大きく影響する要素なのだという。

 ゴールドマンは10年大会前にも同様のシミュレーションをしている。当時の優勝確率はブラジル27%、スペイン16%、オランダ15%、ドイツ13%。ブラジルは準々決勝戦で敗退したが、スペイン、オランダ、ドイツはベスト4に残っており、予想モデルの精度はなかなか高いのだ。

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