中国地方政府、今年最大の債務返済圧力に直面 「危機」も=高官 | Reuters
中国財政省の王保安・次官は、中国の地方政府が抱えるおよそ3兆ドルの債務について、その約5分の1が年内に返済期限を迎えることを指摘、今年は最大の債務返済圧力に直面する、と述べた。そのうえで、「危機」に発展する可能性についても警告した。4月18日の会合で述べた内容が、財政省のウェブサイト上に9日、声明として掲載された。
次官は、中国の経済成長が鈍化していることから、地方政府がデフォルト(債務不履行)になるリスクは一段と高まっている、と明言。
次官は「産業の過剰生産能力と、急速に拡大している地方政府の債務水準が、中央政府が今最も懸念している2つの問題だ」と述べ「この2つの問題は、金融危機を誘発する可能性もある」との認識を示した。
データによると、中国地方政府の債務のうち22%が2014年に返済期限を迎える。15年は17%、16年には12%が期限となる。
次官は、地方政府債務の問題は管理されているとあらためて強調したが、債務の大半が予算外で調達されている点などリスクも指摘した。