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経済回復は広範、政策運営のルール必要=フィラデルフィア連銀総裁 | Reuters

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は24日、米経済が予想より早く連邦準備理事会(FRB)の目標に近付きつつあり、利上げをめぐる計画が加速する可能性もあるとの認識を示した。


総裁はニューヨークのエコノミッククラブでの講演で、インフレが上昇傾向にあるほか、多くのFRB当局者が想定している以上に速いペースで失業率が低下する公算が大きいと指摘した。


「最近の指標は、経済の勢いが広範に及んでいることを示している」と述べた。


総裁は先週の連邦公開市場委員会(FOMC)の声明に同調する姿勢を示しながらも、「それほど遠くない将来にコミュニケーションでの調整が必要になる可能性を懸念している。特に、声明のフォワドガイダンスは受け身過ぎるかもしれない」との見方を示した。


総裁は経済変数に従って政策金利の適正水準を算出するテイラー・ルールに触れ、FRB当局者の経済予想を基にすると、来年末までの金利のターゲットは1.5%から4%までに及び、当局者の大半の予想を上回ることになると指摘。経済状況によっては、適切な金利水準は4.7%になる可能性もあると述べた。


プロッサー氏の発言は、将来の利上げ開始時期や方法についてのFRB当局者らの見方が幅広いことを映している。同氏は今年のFOMCで投票権を有する。


総裁は、経済の勢いが増すにつれて、インフレ期待を抑制するために金利戦略を説明する必要性はさらに高まると指摘。


また、政策の先行きに関する投資家や国民の混乱を緩和するためにFRBはより規則に基づいた政策運営に移行するべきだと訴えた。総裁は、一般的に利用されている金融政策のルールは金利がすぐに上昇すると示しているため、FRB当局者は相当な期間緩和的政策を維持する理由をより明確に説明する必要があるとした。


「当局者らは現在と将来の政策金利がどのように設定されるべきかを決める反応関数を説明しなくてはいけない」とした。


危機が理由で反応関数から政策が逸れた場合も、「そのような異例な状況でのルールからの逸脱を説明することが望ましい。ルールを基に、ルールからの逸脱は定量化され、通常に比べた引き締めあるいは緩和の度合いについてわれわれが知ることになる」と語った。


プロッサー総裁はまた、講演後記者団に対し「製造業は堅調に推移し、サービス部門も上向いている」と指摘。景気は著しい回復を遂げるというよりは着実な回復を続けるとし、失業率の低下継続につながると述べた。