今月7日に86歳で死去したシェワルナゼ氏は、旧ソビエトのグルジア出身で、ソビエト時代、ペレストロイカと呼ばれる改革政策を進めたゴルバチョフ書記長の側近として外相を務め、米ソ軍縮のほか、東ヨーロッパ諸国の社会主義圏からの離脱を認めるなど、いわゆる「新思考外交」を主導して冷戦の終結に尽力し、ソビエト最後の外相となったほか、その後はグルジアの大統領も務めました。
13日、グルジアの首都トビリシの教会で葬儀が行われ、およそ30か国から親交のあった政治家らが参列し、アメリカからは、ソビエト崩壊の際、当時のブッシュ政権の国務長官で、米ソ外相会談で相手を務めたベーカー氏が出席しました。
ベーカー氏は「同僚として、外相として、友人として、最も尊敬する人物を失ってしまった」と述べて哀悼の意を示しました。
また、ドイツのゲンシャー元外相は「友よ、私はあなたがヨーロッパのために成し遂げたことに感謝する」と述べ、冷戦の終結に大きな役割を果たしたシェワルナゼ氏をたたえ、別れを惜しみました。