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米大統領「撃墜は親ロシア派の可能性高い」 NHKニュース

ウクライナ東部で17日、オランダのアムステルダムを出発しマレーシアのクアラルンプールに向かっていたマレーシア航空の旅客機が墜落し、乗客乗員の合わせて298人全員が死亡したとみられています。
乗客のうち7割近くがオランダ人だったほか、オーストラリアでの国際エイズ会議に出席するためクアラルンプールを経由して現地に向かっていたエイズ研究者も数多く乗っていました。
墜落の現場では旅客機の機体が散乱していて、これまでに181人の遺体が収容されています。
この墜落を受けて、アメリカのオバマ大統領は18日、ホワイトハウスで声明を発表しました。
この中でオバマ大統領は「旅客機は撃墜された」としたうえで、「アジアの航空会社の旅客機がヨーロッパの上空で破壊されるという地球規模の悲劇だ」と述べ、原因究明に向けた国際的な調査が必要だという考えを強調しました。
そのうえで「これまで得られた証拠は、親ロシア派の武装集団が掌握する地域から発射された地対空ミサイルで旅客機が撃墜されたことを示している。親ロシア派の武装集団はこれまでにも、ウクライナの輸送機やヘリコプターを撃墜している」と述べ、旅客機は親ロシア派の武装集団によって撃墜された可能性が高いという見方を示しました。
オバマ大統領はさらに、「親ロシア派はロシアの支援を受けて武装し、訓練を積んでいる」と述べ、親ロシア派の武装集団がロシアの支援によって航空機を撃墜する能力を備えていると指摘しました。
そして、「国際的な調査を実施するためにも、ロシアと親ロシア派、そしてウクライナは直ちに停戦しなければならない」と述べたうえで、現場に残された証拠を保全し、国際的な調査に協力するよう求めました。

ウクライナ内務省は、マレーシア機の撃墜に使われた地対空ミサイル「ブーク」が、トラックに載せられ、ウクライナ東部からロシアとの国境に向けて運ばれたとする映像を、ホームページで公開しました。
映像は、18日早朝にひそかに撮影され、ミサイルのようなものを装着した「ブーク」とされる兵器を載せたトラックが、ルガンスク州の国境の町、クラスノドンを通ってロシアとの国境方面へ向かったとしています。
これについて、アバコフ内相は、みずからのフェイスブックで「これが、マレーシア機を撃墜した地対空ミサイル、ブークだ」と断定しています。
ウクライナの治安機関は、現在、この映像をもとに分析を行っているということです。
これに対して、ロシア国防省は18日、「ブーク」だけでなく、ほかのいかなる武器も、ロシア領内には運び込まれていないとして否定しています。
そして、墜落現場を射程範囲内におさめる地点に、ウクライナ軍の「ブーク」をはじめ地対空ミサイルが配備されていたとして、ウクライナ軍の関与を強く示唆しています。

アメリカ国防総省のカービー報道官は18日の記者会見で、旧ソビエト製の地対空ミサイルの「ブーク」が、親ロシア派の武装集団が掌握するウクライナ東部のロシアとの国境付近から発射され、旅客機が撃墜されたという見方を示しました。
カービー報道官は、誰がマレーシア航空の旅客機を撃墜したのかは、まだ分からないとしたうえで、「このミサイルは、技術的に高度なものだ。
ロシアから何らかの支援なしに親ロシア派の武装集団が使ったとは信じがたい」と述べ、ミサイルを使用するには、ロシアの支援が必要だという認識を示しました。
そして、「ロシアから親ロシア派の武装集団への支援が止まった兆候はない。
実際には、ロシアは武装集団に武器や資金を提供し続け、武装集団は、ロシア人の戦闘員を自由にウクライナに入国させている」と述べ、ロシアの動きを注視する必要があるという考えを示しました。