粉飾される「月例経済報告」 〜 「前向きな循環メカニズム」は崩壊している
政府と日銀が繰り返す「経済の好循環」「景気の前向きな循環メカニズム」。これは、「生産」活動が活発化に伴って「所得」が増え、それによって「支出」が増えて行くというサイクルが構築されていくことです。つまり、政府と日銀は、この「経済の好循環」の最後に位置する「支出」が持ち直してきたことを理由に景気の基調判断を引上げたということです。
政府、日銀が、「個人消費の持ち直し=支出の持ち直し」を理由に景気の基調判断を引上げ、「経済の好循環」が続いていると主張するためには、「個人消費の持ち直し」が、「生産」と「所得」の回復が維持されているのと同時に、次の「生産」と「所得」の回復に繋がっていくものでなければなりません。しかし、実際にはその「生産」と「所得」には陰りが見えています。
「生産」「所得」「支出」、全ての段階ででっち上げられている好循環