https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

FRB議長注視の賃金、世代交代で指標としての有用性低下も - Bloomberg

イエレン米連邦準備制度理事会FRB)議長は、労働市場の力強さを測る上で賃金動向に注目しているが、ベビーブーマー世代が現役時代の黄昏に近づき、新世紀世代がその空白を埋めるようになる中で、この政策は微調整が必要になるかもしれない。


現在の中年層は年を重ねる中でキャリアの最盛期が過ぎつつあり、高い給与を得てきたフルタイムの仕事をやめてパートタイムに切り替えたり、リタイアする人もいる。同時に、こうした中年層より多くの若年層が労働力として新たに加わっているが、給与は新入社員レベルだ。こうした極めて大きなシフトは平均以下の賃金上昇ペースをもたらしている理由の一つとなっている可能性がある。

    
ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツのエコノミスト、レイ・ストーン氏は「人口動態を背景に賃金の伸びが鈍化しているのであれば、それは避けられない現実というものだ」と指摘。「労働市場におけるスラックの大きさは、イエレン議長が指摘するよりも小さいのかもしれない」と続けた。


労働力面でこのような年齢層による二極化の影響が強まるにつれ、平均所得は長年にわたり低迷し、労働市場の引き締まりを示唆する指標としての有用性が低下する可能性がある。こうしたダイナミズムは失業率にも影響しつつある。失業率は金融当局者の予想より速いペースで低下しているが、その背景にはベビーブーマー世代のリタイアも一部ある。

Yellen Wage Gauges Blurred by Boomer-Millennial Shift - Bloomberg