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豪中銀の声明全文 | Reuters

政策理事会は本日の会合において、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを2.5%に据え置くことを決定した。


世界経済は、先進国の一段と堅調な情勢に支えられ、緩やかなペースで成長が続いている。中国の成長は、政策当局者の目標におおむね沿った水準を維持している。


コモディティ(商品)価格は歴史的にみて依然高いものの、豪にとって重要な品目の一部は今年下落している。金融の状況は総じて依然、非常に緩和的。新興国には資本が流入している。現在多くの金融商品の価格の変動は異例の低水準にある。市場は、今後世界の金利が上昇したり、その他の有害な出来事が発生する可能性は非常に低いとみているようだ。


豪経済は年初来成長が加速している。これは新たな設備稼働に伴う資源輸出の大幅な増加が主因だが、増加幅は今後数四半期にわたり縮小する公算が大きい。消費者の需要は穏やかに伸び、住宅建設は力強く拡大している。一方で、資源セクターの投資支出は大幅に縮小し始めている。


資源以外の一部セクターでは投資が回復する兆しが出ている。しかし、企業は状況の改善を確認する材料がさらに出てきてから大規模な投資を決定する姿勢であり、投資計画は暫定的なものにとどまっている。公的支出は控えめとなる見通しだ。中銀は依然として、成長は今後もトレンドをやや下回ると予想している。


労働市場の指標は、今年ある程度の改善が見られるが、失業率が継続的に低下する状況になるには一定の時間を要すると予想する。最近の指標はインフレの加速を示しており、総合および基調インフレはともに、昨年の豪ドル相場下落の影響を受けている。しかし、賃金の伸びは目に見えて減速し、今後、比較的緩やかになる見通しで、それによりインフレ率は、たとえ豪ドルが下落しても、目標と一致する水準にとどまる見通しだ。


金融政策は依然緩和的である。金利は非常に低く、一部借り手向けの金利は最近数カ月間、引き続き低下している。貯蓄者は、安全な金融商品金利が低いことから、引き続きより高いリターンが得られる投資先を探している。与信の伸びは、最近は企業向けも含めて若干加速した。今年住宅価格の伸びは昨年よりも鈍化しているが、引き続き上昇している。豪ドル相場は、特にコモディティ価格の下落を踏まえると、なお歴史的にみて高水準にある。これにより、均衡のとれた成長達成への寄与度は低下している。


今後については、緩和的な金融政策の継続が需要を支援し、成長加速に寄与するとみられる。インフレ率は、今後2年間、2─3%の目標に沿う水準で推移すると予想する。


理事会は、金融政策が、需要の持続可能な伸びと目標に沿ったインフレの実現に向け適切に設定されていると判断している。現時点で出ている指標を踏まえると、金利の安定期間を設けることが最も賢明とみられる。