北アフリカのリビアでは、イスラム系の武装勢力が首都トリポリの一帯を支配下に置き混乱が深まっており、アメリカの有力紙「ニューヨークタイムズ」は、エジプトとUAE=アラブ首長国連邦が、リビア国内でイスラム系の勢力に空爆を行ったと伝えていました。
これについてアメリカ国防総省のカービー報道官は26日の記者会見で、先週から2回、リビア国内のイスラム系の勢力に対して、両国が空爆を行ったことを明らかにしました。
そのうえで、「リビアの問題は平和的な手段で解決されることを望んでいる。他国が介入すべきでない」と述べ、空爆の実施を否定していたエジプトなどに自制を求めました。
リビアでは、3年前、欧米各国による軍事作戦を受けてカダフィ政権が崩壊したあと、さまざまな勢力が衝突を繰り返しており、隣国のエジプトは、イスラム系の武装勢力が台頭し、自国にまで戦闘が広がることを懸念し空爆を行ったと受けとめられています。