イギリスからの独立の賛否を問うスコットランドの住民投票では、今月18日の投票を前にした世論調査の一部で独立への賛成が反対を上回るなど、賛成が反対を急速に追い上げており、イギリス政府や議会は危機感を強めています。
こうしたなか、キャメロン首相らイギリスの主要3党の党首は10日、予定していた議会の党首討論を取りやめてスコットランド入りし、独立への反対を呼びかけることになりました。
キャメロン首相は「イギリスの人たちや私自身も、スコットランドに共にいてほしいと思っていることを伝えたい」と話しています。
国が分裂しかねない事態を前に、ロンドンの首相官邸には、イギリスにとどまることを促そうとスコットランドの旗が掲げられたほか、スコットランド選出のブラウン前首相も8日、税制などより強い自治の権限をスコットランドへ移譲することで各党が合意していると現地で演説しました。
しかし、独立運動を主導するスコットランド民族党のサモンド党首は「何も新しい要素はない」と一蹴しており、住民投票を前に議論や駆け引きが激しさを増しています。