UNHCRが26日に発表した報告書によりますと、ことしに入ってからの半年で、欧米や日本など先進国に保護を求めて難民認定の申請をした人は33万人余りと、前の年の同じ時期に比べて24%増えました。
なかでもイスラム国が勢力を拡大しているシリアとイラクからの申請が急増しており、シリアからは4万8400人と前の年の同じ時期に比べて2倍以上増え、イラクでもことしに入って多くの人が住む家を追われて、2万1300人が申請をしているということです。UNHCRは、世界全体ではことし1年間の申請者の数が70万人に上るとみており、旧ユーゴスラビアで内戦が起きたおよそ20年前以来の高い水準になるおそれがあるとしています。
グテレス難民高等弁務官は「今後数年にわたってさらに多くの人が避難先と保護を必要とするだろうが、支援が行き渡るかどうかは不透明だ」と述べ、国際社会に対し、紛争解決のための取り組みを一層強化するよう求めています。