気象庁によりますと、27日午前11時53分ごろ、長野と岐阜の県境にある御嶽山が噴火し、噴煙は山頂の火口から南側の斜面に3キロ余り流れ下っているのが監視カメラで確認されました。
NHKが昼すぎにヘリコプターから撮影した映像では、山頂から灰色がかった噴煙が上空に立ち上っていました。
気象庁は気象庁は午後0時36分に「火口周辺警報」を発表して噴火警戒レベルを「平常」の状態を示すレベル1から「入山規制」を示すレベル3に引き上げました。
気象庁は山頂の火口から4キロ程度の範囲では噴石などに警戒が必要だとして、長野県の王滝村や木曽町、岐阜県の高山市と下呂市では火口周辺の入山規制を行うなど、警戒するよう呼びかけています。
御嶽山は長野と岐阜の県境にある火山で、最も高い剣ヶ峰は標高が3067メートルです。
35年前の昭和54年には剣ヶ峰の南斜面で水蒸気噴火が発生して火山灰で農作物に被害が出たほか、7年前の平成19年にも噴火が発生しています。
午後1時前に投稿された1分30秒ほどの映像には火口から大きく噴煙が立ち上り、慌てて登山者らが避難する様子が写っています。
撮影から1分ほどで登山客らの周りは灰色の煙に包まれ、小石のようなものが多数、飛んでいる様子や灰がぱらぱらと降る音、登山者がせきこんでいるのが確認できます。
山小屋に200人余避難 けが人複数の通報 NHKニュース
ツイッターにも噴火直後の写真 NHKニュース
御嶽山噴火 気象庁が火口周辺警報 NHKニュース
気象庁によりますと、27日午前11時53分ごろ、長野と岐阜の県境にある御嶽山が噴火し、噴煙が山頂の南側の斜面を3キロ余り流れ下っているのがふもとに設置されている監視カメラで確認されました。
NHKが昼すぎにヘリコプターから撮影した映像では灰色がかった噴煙が上空に立ち上っていました。また、午後2時すぎに長野県王滝村側の上空から撮影した映像では、山の中腹付近の複数のか所から噴煙が立ち上り帯状になっている様子も確認できました。
気象庁は午後0時36分に「火口周辺警報」を発表して噴火警戒レベルを「平常」の状態を示すレベル1から「入山規制」を示すレベル3に引き上げました。
山頂の火口から4キロ程度の範囲では噴石などに警戒が必要だとして、長野県の王滝村や木曽町、岐阜県の高山市と下呂市では火口周辺の入山規制を行うなど、警戒するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、噴火の10分余り前から火山性の微動が継続していて、その後も噴火活動が続いているとみられるということです。
御嶽山は長野と岐阜の県境にある火山で、最も高い剣ヶ峰は標高が3067メートルです。35年前の昭和54年には剣ヶ峰の南斜面で中規模の噴火が発生して山麓(さんろく)の農作物に火山灰による被害が出たほか、7年前の平成19年にもごく小規模な噴火が発生しています。
御嶽山では今月10日ごろから山頂付近を震源とする火山性の地震が増加し、気象庁は今後の火山活動の推移に注意するよう呼びかけていました。
気象庁の北川貞之火山課長は午後2時半すぎから記者会見し、「御嶽山で噴火が確認されたのは平成19年3月以来で、火口から4キロメートルの範囲では大きな噴石が落下するおそれがあるので警戒が必要だ。風によっては小さな噴石も風下側に流され、住宅の窓ガラスが割れるなどの影響も考えられるので念のため注意してほしい」と述べました。
今回の御嶽山の噴火について、名古屋大学の教授で「地震火山研究センター」の古本宗充センター長は「今月10日前後からごく浅い場所で、1日に数十回の微小な地震が2日ほど続き、その後は収まっていた。小規模な地震が起きれば必ず噴火するというわけではなく、そこが火山の噴火の予測の難しいところだ。噴火が今の規模で収まるかどうかは分からず、むやみに近寄らないことが重要だ。また、火口から数十キロの範囲で火山灰が降るおそれがあるので健康や農作物の管理に注意してほしい」と話しています。
御嶽山 噴火口少なくとも3か所 国交省が確認 NHKニュース
国土交通省によりますと、御嶽山の上空からヘリコプターで確認したところ、山頂の南側に噴煙が立ち上っているやや大きな噴火口が、少なくとも3か所確認されたということです。
また、国土交通省が長野県王滝村役場に確認したところ、山頂付近には少なくとも50センチほどの火山灰が積もっているということです。
国土交通省は火山灰が降っている範囲や積もっている状況などを確認するため、27日にも砂防の専門家を現地に派遣する予定だということです。
火山学が専門で、過去の御嶽山の噴火活動に詳しい東京大学の荒牧重雄名誉教授は、「噴火の形態には、マグマが直接噴出するマグマ噴火と、地下水がマグマによって熱せられて起きる水蒸気噴火の2種類があるが、今回の噴火は噴煙の色などから水蒸気噴火に近く、昭和54年の噴火と似ているのではないか」と指摘しています。
また、「水蒸気噴火はその前兆を捉えるのは極めて難しいとされている。過去の事例などから見て、今のところ大規模な噴火につながる可能性は低いのではないか」と話しています。
気象庁によりますと、御嶽山では今月9日に火山性の地震が10回に達し、10日には52回、11日は85回の火山性の地震を観測しました。
火山性の地震の回数が1日に80回を超えるのは、前回の噴火の2007年以来で、その後も火山性の地震は1日に7、8回から20回を超える状態が続きました。
気象庁は今月11日と12日、それに16日の3回にわたって火山性の地震が増加しているとして「火山解説情報」を出して、火山活動の推移に注意するよう呼びかけました。
27日も火山性微動が始まる午前11時41分までに、6回の火山性の地震が観測されていました。
さらに噴火をきっかけに火山性の地震は急激に増加し、その後、午後5時までの間に313回の火山性の地震が観測されました。