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専門家「低温の火砕流が発生か」 NHKニュース

火山学が専門で、昭和54年の御嶽山の噴火の際にも調査を行った東京大学の荒牧重雄名誉教授は、NHKが上空から撮影した映像や国土交通省が撮影した映像を分析しました。
上空から撮影した映像からは噴煙の色が比較的白く、水蒸気が多いとみられるということで、昭和54年の噴火と同様、水蒸気が熱せられて発生する「水蒸気噴火」の特徴が強くみられるということです。
一方、山の南側の斜面を撮影した国土交通省のカメラの映像からは、噴煙が一気に流れ下り、先端部分では白い煙が立ち上っているのが確認できました。
荒牧名誉教授によりますと、これは高温の噴出物が沢に流れ込んだ際に発生した蒸気とみられ、岩石などの噴出物が流れ下る「火砕流」が発生していたとみられるということです。
また、噴煙の色や速度などから、火砕流の中では低温だったとみられ、マグマが関与していない可能性もあるということです。
荒牧名誉教授は「マグマが直接関わっていなくても、高温の火山ガスが地下から噴き出し、岩石が熱せられて崩れると火砕流は発生する。一方、マグマが関わっていた場合は噴火活動が長く続くおそれもあり、今後の活動を見るうえでも火山灰の性質を調べる必要がある」と話しています。

専門家 「火山灰の早急な調査が必要」 NHKニュース

噴火から一夜明けた御嶽山の状況について、名古屋大学地震火山研究センターの山岡耕春教授は「きのうに比べ、噴煙の勢いは低下する方向にあると思うが、再び活動が活発になる可能性もあるため、当面は警戒を続けてほしい」と話しています。
また、今後の見通しについて、山岡教授は「マグマが間接的に地下水に熱を加えて爆発した『水蒸気爆発』なら圧力が抜けることで次第に収束するが、新しいマグマと地下水が触れて爆発したのなら、今後、『マグマ爆発』に移行するおそれもあり、火山灰の早急な調査が必要だ。引き続き火口周辺には近づかないことが防災上重要だ」と話しています。

マグマ成分不検出 「水蒸気噴火」の可能性も NHKニュース

東京大学地震研究所火山噴火予知研究センターの中田節也教授などは、御嶽山の火口から4キロほど離れた場所などで今回の噴火による火山灰を採取し、このうち1か所についてその成分などを分析しました。
その結果、新たなマグマが含まれていることを示す結晶は見つからず、火山灰の大半は古い岩石が砕けたものだったとみられるということです。
このため、中田教授は、今回の噴火はマグマが直接噴出する「マグマ噴火」ではなく、上昇したマグマの熱で地下水が熱せられ、急激に水蒸気が発生して起きる「水蒸気噴火」だった可能性が高いとしています。
また、調査地点に降り積もった灰の厚さや、山頂付近にいた人からの聞き取り調査などから、今回の噴火による噴出物の量はおよそ100万トンと、昭和54年の噴火とほぼ同じ程度かやや規模の大きい噴火だったとみられるということです。
中田教授は「今回の噴火が水蒸気噴火だったとしても、今後マグマ噴火が起きるおそれもあるため、今後も活動の推移を見守る必要がある」と話しています。