香港「市民革命」は統率力に弱さ、当局は長期戦を覚悟 | Reuters
高級ブティックが軒を連ねる広東道でデモ隊向け支援物資供給所のコーディネーターを務めるケン・ツァン氏(30)は「現在起きているのは市民が参加する『雨傘革命』であり、政党が組織したものではない」と述べた。
半面、主要地区である金鐘(アドミラルティ)のデモ隊拠点にいたケネス・モク氏(22)は「明確な指導者がいないことで、運動が下火になることをわれわれは懸念している。人々が何もなかったかのように普通の生活に戻ってしまうことが心配だ」と話す。
デモ隊は香港の完全な民主化を求めることでは一致しているが、参加者の中には意見の相違も見られる。
デモを支援するボランティアによると、九龍地区の繁華街である旺角(モンコック)では、デモを後押しする主要団体の1つ「和平占中」(オキュパイ・セントラル)のメンバーが路上の障害物を撤去するようデモ参加者に求めたが、親中派団体などからの攻撃を警戒する参加者に拒否されたという。
このボランティアは「誰もが自発的にやってきて、道路占拠に参加している」と話した。
デモ参加者らはソーシャル・メディアを確認し、どこに行くかを自ら決めているとしており、一枚岩でない抗議運動は統率力に弱点があると言えそうだ。