黒田総裁はインフレ目標から逃げるが、岩田副総裁には逃げ道がない | 池田信夫 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
図をみればわかるように、エネルギーを除くコアコアCPIは横ばいだが、エネルギーを含むコアCPIはエネルギー価格とほぼ並行して上がっている。つまり最近のインフレの最大の原因は、円安と原油高と原発停止によるエネルギー価格の上昇なのだ。最近インフレ率が下がったのも、原油価格が下がったからである。
黒田総裁の「実験」はそれなりに意味があったが、標準的な経済理論をくつがえすことはできなかった。ゼロ金利で中央銀行がマネタリーベースをいくら増やしても、「期待」だけで資金需要は増えないのだ。