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猛烈な台風「急速強化」 警戒を NHKニュース

気象庁の観測によりますと、猛烈な台風19号は9日正午の時点で、中心気圧が900ヘクトパスカル中心付近の最大風速は60メートル、最大瞬間風速は85メートルの勢力となりました。
専門家によりますと、こうした最大風速が60メートル以上の台風は、アメリカでは「スーパー台風」と呼ばれています。
台風の勢力の強さは、中心付近のはっきりとした「台風の目」にもあらわれています。
台風は勢力が強まると、中心付近に吹き込む風によって回転する力が増し、強い遠心力が働きます。
このため中心付近では湿った空気が外に押し出され、雲がない「台風の目」ができます。
この台風の目がはっきりとした偏りのない円形になるほど、台風の勢力が強いことを示すとされています。
また、台風19号は7日の午前0時からの24時間に、中心の気圧が970ヘクトパスカルから905ヘクトパスカルと、65ヘクトパスカルも下がり、猛烈な勢力に発達しました。
台風のメカニズムに詳しい名古屋大学の坪木和久教授によりますと、中心の気圧が24時間で40ヘクトパスカル前後も下がる現象「急速強化」が起きていたと分析しています。
気象庁の観測では、台風が急速に発達した海域は海面の水温が30度近くあり、水深100メートルまでの海水温も、25度以上のところが多かったということです。
坪木教授は「目がはっきりしている台風は勢力が強く、さらに発達しやすいとされる。表面だけでなく、海の中まで暖かい海域を台風が通過したことで急速強化が起きたとみられる」と話しています。
一方、気象庁は7日午前0時の時点で、台風は24時間後に、970ヘクトパスカルから960ヘクトパスカルと発達は10ヘクトパスカルと予測していました。
気象庁によりますと、「急速強化」には海面水温だけでなく、上空の気流や台風の積乱雲の形なども影響するため、現在の観測技術では、時期や発達の度合いを詳細に予測するのは難しいということです。
台風19号は今後、北上に伴って北側にある乾いた空気が流れ込むため、勢力をやや弱めるものの、非常に強い勢力を保ったまま日本に近づくおそれがあるということです。
坪木教授は「台風の接近時は中心付近では暴風や大雨に警戒が必要だ。また、台風から離れた場所でも東側では湿った空気が入り込んで、積乱雲が発達しやすいので、大雨や竜巻などの突風に十分注意してほしい」と話しています。

NHKニュース:気象災害情報