スピノザ『神学・政治論(上)』(光文社古典新訳文庫)。哲学する自由を認めても道徳心は損なわれない。「聖書は神の言葉であり、ひとびとに本当の幸福、つまり救済に至る道を教えてくれる。と、口ではみんな言うけれども、実情は全く違う。それはひとびとがしていることを見ただけで露骨に分かる」
スピノザ『神学・政治論(下)』(光文社古典新訳文庫)読了。人々の自然権を保障する点に国家の存在意義がある。国は自由のためにある。聖書の「使徒たちは、特殊な啓示を介して神の教えを受け取ることもあったが、それは彼らが声に出して説くと同時にしるしによって裏付けた教えに限られていた」