文部科学省の審議会の答申によりますと、設置を認めないとされたのは、栃木県那須町の学校法人が来年4月に千葉県長生村に開校することを目指していた「幸福の科学大学」です。
答申では、この大学が関連する宗教法人の創立者の思想をベースにした必修科目を設けるなどとしており、「学問は科学的根拠を持って一般化・普遍化されていることが求められるが、その要件を満たしているとは言えず、大学の目的を達成できるとは考えられない」として、大学の設置を認めないと答申しました。
この答申を受けて、文部科学省は、今月中に大学の設置を認めない決定を出す方針です。
また、審査の過程で認可を強要するような不適切な行為があったとして、文部科学省は、今後、最長5年間、この学校法人による大学の設置を認めないとしています。
学校法人「幸福の科学学園」は「詳細を確認したうえで、今後の対応を検討したい」と話しています。
幸福の科学大学は開設「不可」 大学など8校を新設認可 文科省審議会答申 - 産経ニュース
幸福の科学大学は、宗教法人「幸福の科学」の大川隆法総裁が創立した学校法人「幸福の科学学園」が申請し、人間幸福学部など3学部を置く予定だった。
審議会によると、同校では必修科目などで大川総裁の著作を主に使用する方針が示されていた。これら著作では、特定の人物の「守護霊」がその人の意思を離れて意見を述べる「霊言(霊言集)」などの宗教的な考えを科学的根拠として扱う記述があり、大学設置基準などの要件を満たさないと判断された。
答申では「『霊言(霊言集)』については、科学的根拠を持って一般化・普遍化されているとはいえず、学問の要件を満たしているとは認められない」などと説明した。また審議会は、審査中に大川総裁の著作が委員に送付されるなど「認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われた」と報告した。