アメリカ商務省が30日発表した、ことし7月から9月までの第3四半期のGDPの速報値は、年率に換算した実質で前の3か月に比べて3.5%の伸びとなり、3%程度のプラスとみていた市場の予想を上回りました。
アメリカのGDPは、前の期の4月から6月の第2四半期が4.6%の高い成長となったのに続き、2期連続でプラスとなりました。
項目ごとに見ますと、▽GDPのおよそ7割を占める個人消費が1.8%のプラスとなったほか、▽企業の設備投資は5.5%のプラス、▽輸出も7.8%のプラスとなり、全体を押し上げました。
また、▽住宅投資は1.8%のプラスを維持し、▽政府の支出も4.6%と大きく伸びました。
今回の結果は、ヨーロッパをはじめ世界経済の減速傾向が指摘されるなかで、アメリカ経済は順調に拡大を続け、世界のけん引役となったことを示す内容となりました。
市場関係者などの間では、世界経済の減速懸念はあるものの、雇用の改善に伴って個人消費も一定のペースで増加し、アメリカのGDPはこのあとも拡大を維持できるという見方が多くなっています。