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ブライアン・メイ “クイーン未発表曲”への思い NHKニュース
ブライアン・メイさん「すばらしい未発表曲」 NHKニュース
ブライアン・メイさん「日本は特別な場所」 NHKニュース

日本の人たちとはすばらしい絆があるんだよ。
でも確かに、世界中で今でもみんながクイーンの音楽を聞いてくれていて、これは本当に恵まれていると思うよ。
でもなぜなんだろうね?その理由は僕にもわからないよ。
たぶん僕たちが普通の人のことばで話しているからじゃないのかな。
僕たちはロックスターのような物言いはしないからね。
そして誰もが持つ夢や希望、失望や痛み、悲しみを歌っているところかな。
それともう1つ、メンバーにこの4人が揃っていて、曲作りでもいつも競い合っていたというのもあるね。
絵筆を持つ画家が4人いて、しかも全員が絶対に自分の意見を曲げない、というような。
だからハイレベルの競争と、自己批判があったんだよ。
そのおかげで、曲のレベルを上げられたんだと思うね。
でも結局のところ、なぜなのかは僕にもわからないね。
みんなに曲が聞きたい、もっとライブをやって欲しいと言われることは、うれしく思うけど。
クイーンの曲は、普通の人々の気持ちを見事に表現している。
それは確かにすばらしいよ。
でもなぜここまで受けるのかは、僕にも本当にわからないんだ(笑)。

そうだね!最初に来たときから、日本はとても特別な場所だったよ。
ある意味、世界のどの国よりも早く、僕たちがロックスターになったのが日本だったからね。
最初に東京に着いた時、武道館でライブをやるのに来日したときは、ビートルズアメリカ上陸かと思うような大騒ぎだったよ。
あんな騒ぎは見たことがなかったね。
日本以外の国では、当時はそれほどビッグスターではなかったから。
だから日本とはずっと、特別な関係なんだ。

僕が特に好きなのは日本庭園だね。
京都とかの。
僕は伝統的な要素が好きで、桜の花や美しく作られた庭園がすごく気に入っている。
心が安らぐ感じが好きだね。
だから日本庭園で座っていると、そうした雰囲気を感じて、心が落ち着くよ。
すべての生き物を特別と考え、敬意を払っているからね。
僕もそういう考え方をしているんだ。
何年も前に「手をとりあって」という曲を書いたんだ。
当時僕たちの通訳をしてくれていたすばらしい女性が日本語歌詞を書いてくれた。
僕が感じた日本の印象を曲にしたんだよ。
今も気持ちは変わらない。
相通じるものを感じるし、それはこれからもずっと変わらないはずだよ。
あの曲が歌っているのはそういうことなんだ。
お互いのことを意識し、ずっとつながっていよう、という意味だね。

たいていは、誰か1人が自分のアイデアを持ってきて、みんなの前に差し出す。
すると全員でああでもないこうでもないと意見を言いまくるんだ。
「俺は気に入った」「気に入らない」、「やるべきだ」「やめよう」とかってね。
そしていろいろなやり方を試してみる。
そういうやり方だった。
何か起きるかもしれない。
何も起きないかもしれない。
ときにはどうもしっくり行かずに終わってしまう。
でもたいていは何か反応があって、ある人が持ってきた最初のアイデアに、他のメンバーがいろいろなアイデアを付け足して、どんどん姿が変わっていくんだ。
で最終決定をする。
最終的にこの曲をどうするかと言うことを決めるんだ。
たいてい、クイーンのしきたりでは、最初にアイデアを持ってきたメンバーが、他のメンバーの意見を採用するかどうかを決めることになっていた。
でもこれは、本当につらいやり方だよ。
わが子も同然のアイデアを持ってきて、それが引き裂かれるのを目の当たりにするわけだからね。
そして、最終的にどんな姿になるかは全然わからない、という。
でもたいていは、最初のアイデアより良くなっているんだよ。
それこそがクイーンの作曲プロセスだからね。
メンバーはお互いに対してとても厳しかったよ。
クイーンはずいぶん外部からの批判にさらされたバンドでね。
今はもう、誰も覚えていないかもしれないけど、音楽誌やメディアから、当時はさんざんに言われたものだよ。
でも特に苦にならなかったのは、すでにバンド内で厳しい批判にあっていたからだね。
すでにそういう厳しいプロセスをくぐり抜けていたんだ。

Q:メイさんのギターと、フレディの声のコンビネーションはクイーンの音楽の重要な要素だったと思います。
それこそがクイーンをクイーンたらしめていたんですよね。


A:そうかもしれないね。
クイーンの音楽は、4人がいて成り立つものだけど、そこが大きな要素だったのも間違いないね。
それに、フレディはすごく支えてくれて、コンビを組むには最高のボーカリストだった。
ギターにも″声″があるのを理解していたからね。
それに、だから彼の声と僕のギターの間には、常に相通じるものがあった。
もうすっかり昔の話だけど、「伝説のチャンピオン」をミックスした時のことは今も覚えているよ。
曲の最後のほうに、僕はフレディのボーカルと対立するようなギターのフレーズを入れたんだ。
その演奏をミックスしている時に、フレディにこう言ったんだよ。
当時はミックスも全部手動だから、フェーダーに手を添えて音量を上げ下げしていてね。
それで僕がフレディに、「気をつけろ、ボーカルが消えちゃうぞ」って言ったら、フレディは「いや、ギターがボーカルときっこうする感じにしたいんだ。お互いが戦って、テンションが高まる感じがいいと思う」って言うんだよ。
それで結局、フレディがギターの音量を上げ、僕がボーカルの音量を上げることになった。
最終的に、特別な曲になったわけだよ。
曲のいちばん目立つところで起きる、ギターとボーカルのせめぎあいに、フレディはとても意識的だったね。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140118#1390042954