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グリーンスパン氏直面の「謎」、再現のリスクか−日欧緩和で - Bloomberg

米金融当局が主要政策金利を引き上げても、債券利回りが予想に反して上昇しないという、グリーンスパン連邦準備制度理事会FRB)議長(当時)が約10年前に直面したのと同様のジレンマに陥るリスクが高まっている。オーストラリア・ブリスベーンに拠点を置く資産運用会社QICはこのように指摘した。


QICのチーフエコノミスト、マシュー・ピーター氏は18日、シドニーで記者団に対し、米金融当局が金融政策の引き締めに踏み切る方向にあるのに対し、日銀と欧州中央銀行(ECB)は流動性の供給を拡大している点を指摘。仮に日本とユーロ圏の金融機関が消費者や企業の信頼感の改善を与信増につなげることができなければ、米国に資金が流入することになると説明した。同社は600億ドル(約7兆円)相当余りの運用を手掛ける。


ピーター氏は「仮に米国に流動性が流れ込み、それに伴って債券利回りが下押しされれば、米経済にとって過度に緩和的な金融情勢がもたらされる可能性がある」と分析。そのようなシナリオの下では、「グリーンスパン議長時代に生じたのとさほど違いのないような」形で、米金融当局が市場の想定よりも速いペースでの利上げを迫られることも考えられるとした。


グリーンスパン氏は2005年、米金融当局が与信抑制に向けて短期金利を引き上げているのにもかかわらず、世界的な過剰貯蓄が長期金利を低水準に抑えつける「謎」に直面していると語った。


ピーター氏は「現在とグリーンスパン時代との間には不気味な類似性が多く見られる」とし、同元議長が言及した「謎」はピーター氏自身の中心的なシナリオではないものの、それが実際に起きる確率は10−20%程度に上昇しているとの見方を示した。

Greenspan Conundrum Risk Rising for Fed as BOJ, ECB Add Stimulus - Bloomberg