中国、南沙諸島の埋立地は空港建設できる規模=軍事情報誌 | Reuters
中国が南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で整備している埋立地は空港を建設できる程の規模であることが21日、軍事情報誌のIHSジェーンが公表した衛星写真で明らかになった。
IHSジェーンによると、中国が南沙諸島のファイアリー・クロス礁に整備している埋立地は長さが少なくとも3000メートル、幅200─300メートル。滑走路とターミナル施設の建設に十分な広さがある。
また、ファイアリー・クロス礁の東端で建設が進められている港湾施設は、タンカーや水上戦闘艦が入港できる規模としている。
天然資源が豊富な南沙諸島周辺は、中国のほか、台湾、マレーシア、フィリピン、ベトナム、ブルネイが領有権を主張。米国は南シナ海での領有権をめぐる緊張の緩和を呼びかけているが、中国が軍事施設を建設しているとすれば、緊張が一段と高まる恐れがある。
これは、世界各国の軍事情報を分析しているイギリスの「IHSジェーンズ」が、今月14日に撮影した衛星写真の分析結果として明らかにしたものです。
それによりますと、南シナ海の南沙諸島、英語名・スプラトリー諸島にあるファイアリークロス礁では、中国が浅瀬の埋め立てをほぼ終えているとしています。
埋め立ては、長さ3キロ、幅2、3百メートルの広さで、この研究機関では、中国としては南沙諸島で初めてとなる滑走路を建設しているとみられると分析しています。
また、港湾施設も建設されていて、中国海軍が管理しているとみられる建物が近くにあり、港湾施設は水上艦艇の部隊が停泊できる規模だと指摘しています。
南沙諸島で中国がこの1年余りで埋め立てを始めている4か所のうちファイアリークロス礁は最大規模だということです。
そのうえで、こうした施設の建設は、周辺国にさらなる軍事的な圧力をかけるねらいがあると分析しており、今後、南沙諸島の領有権を争うフィリピンなど周辺国からの反発が予想されます。