中国のメディアによりますと、南シナ海に新たに投入されたのは西沙諸島(英語名・パラセル諸島)の島と中国南部の海南島を結ぶ「三沙1号」と呼ばれる補給船です。補給船は全長120メートル余り、排水量7800トンと大型で、ヘリコプターも発着できるということで、5日、海南島の港で地元政府の幹部らが出席して式典が開かれたあと西沙諸島に向けて出港しました。
中国はこれまでも西沙諸島の島に補給船を定期的に運航させていますが、新型の補給船は運べる物資の量が数倍に増え、島までの航行時間もこれまでより5時間ほど短縮され10時間ほどになるということです。中国はこの西沙諸島の島に軍を駐留させているほか、南シナ海の島々を管轄する行政組織として設置した市の庁舎を置くなどして整備を急いでいます。今回の新たな補給船の投入で、中国としては南シナ海への進出をさらに強めるねらいがあるものとみられ、西沙諸島の領有権を争うベトナムなどが反発を強めることも予想されます。