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日米独のフリーマネー、世界経済の暗い先行きを示唆 - Bloomberg

世界の主要国の借り入れコストが、ただ同然になっている。シティグループのG10通貨戦略責任者、スティーブン・イングランダー氏によると、米国と日本、ドイツの10年債利回り平均は初めて1%を下回った。


これは朗報ではない。インフレを考慮するとゼロを下回る金利は「長期にわたって何の展開も期待できないとの投資家の見方」を示していると、イングランダー氏は5日付リポートに記している。


もし世界経済が上向くのなら、国債利回りはインフレ加速期待を反映し、リスク資産は魅力を増すはずだ。しかしインフレ率は下降している。JPモルガン・チェース原油がバレル当たり60ドルを下回る状況が続けば、世界のインフレ率は1%という低さになると予想している。


大恐慌時でさえ、米国など各国政府が10年間借り入れるコストは現在より高かったと、イングランダー氏は指摘する。危機に見舞われた2008年の年末でも、主要3カ国の10年債利回りは2%を上回っていた。


ニューヨーク連銀でエコノミストを務めた経歴を持つ同氏は、借り入れコストがただ同然となった現状の理由として2点を挙げる。一つ目はサマーズ元米財務長官が広めた「長期停滞論」。2つ目は世界の中央銀行が積極的に金利を引き下げ量的緩和を追求しても、もっと革新的な金融政策がなければ事態は好転しないと投資家が結論づけているという考え方だ。


イングランダー氏は低利回りの状況について、「危機のパニック局面ではなく、パニックが終わり世界的に資産価格が著しく回復した後に起きているというのは驚異的だ」と記した。

Free Money in Bond Markets Shows Global Economy Still Struggling - Bloomberg