イスラエルとパレスチナの和平交渉が暗礁に乗り上げ、国連の安全保障理事会でも期限を設けて和平の実現を迫る決議案が否決されたことを受けて、パレスチナは先月、国連に対して国際刑事裁判所への加盟を申請していました。
これに関して、国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長は、加盟申請を正式に受理し、国際刑事裁判所の規定に基づいてパレスチナがことし4月1日に裁判所に加盟することになったと7日、明らかにしました。
国際刑事裁判所の検察官は、加盟している国や地域で起きた戦争犯罪や人道に対する罪を訴追する権限を持っており、パレスチナ側としては、占領地でのイスラエル軍による武力行使などを裁判所に付託することを目指しています。
これに対してイスラエル側は、「自国の兵士が国際法廷で裁かれるような事態は認められない」と強く反発しており、今後、パレスチナ側に対して厳しい報復措置を取るものとみられます。
今回の動きは、パレスチナ側がイスラエルや和平の仲介役を務めてきたアメリカの反対を押し切る形で進めたもので、今後、対立が一層深刻になりそうです。