警察庁によりますと、去年1年間に全国で起きた刑法犯罪は121万2240件で、前の年より10万1900件、率にして7.8%減りました。
刑法犯罪は、最も多かった平成14年の285万件から減少を続け、これで12年連続の減少となり、昭和54年以来、35年ぶりに130万件を下回りました。
特に▽空き巣や車上狙いなどの窃盗犯は89万件余りで、前の年より8万3000件、率にして8.6%と大幅に減少し、記録の残っている昭和21年以降、戦後最も少なくなりました。
一方、▽殺人事件は1054件と116件増えたほか、▽被害が増えている振り込め詐欺の影響で、詐欺も4万1525件と、前の年より3223件、率にして8.4%増えました。
一方、容疑者を検挙した割合を示す検挙率は、前の年とほぼ同じ30.6%でしたが、殺人や強盗などの重要犯罪の検挙率は68.2%で、4.8ポイント上昇しました。
警察庁は「住宅や町の防犯設備や防犯カメラの普及などにより窃盗犯をはじめとして犯罪が減少している。さらに地域の防犯活動を促進するとともに、振り込め詐欺などの取締りを強化していきたい」としています。