このうちエジプト東部のシナイ半島では先月29日、「イスラム国」への忠誠を誓う過激派組織「エルサレムのアンサール団」が、軍や警察の施設、数十か所を攻撃し、兵士などおよそ30人が死亡しました。
さらに、先月27日には北アフリカのリビアでも、「イスラム国」に忠誠を誓う武装勢力が首都トリポリの高級ホテルを襲撃し、外国人など9人が死亡しました。
また、アルジェリアでは、「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」から分裂したとみられる武装勢力が「イスラム国」の系列を名乗っていて、去年9月にはフランス人の男性を拘束し、殺害する映像を公開しました。
西アフリカのナイジェリアでも、西洋の教育を否定し、テロや襲撃事件を繰り返している過激派組織「ボコ・ハラム」が「イスラム国」の影響をうけ、去年8月、イスラム国家の樹立を宣言して、町や村を支配下に置く戦略を取り始めています。
そしてアジアでは、パキスタン最大のイスラム過激派組織「パキスタン・タリバン運動」の一部の幹部が組織を離脱し、「イスラム国」に忠誠を誓っています。
東南アジアでも、フィリピンやインドネシアの一部の過激派組織が「イスラム国」への支持を表明していて、戦闘員としてシリアやイラクに渡るアジア出身の若者も後を絶ちません。