フランスのカズヌーブ内相は23日、記者団に対して「シリアやイラクでテロ組織の活動に関わったフランス人が帰国後、大規模なテロを起こす危険性を考慮して今回の措置を取った」と述べ、近くシリアへ向けて出国する予定だった20代のフランス人6人のパスポートを取り上げて出国禁止にしたほか、別の40人にも同様の措置を取ることを明らかにしました。この措置は、海外でテロ組織の活動に加わり、帰国してテロを起こす危険性があるフランス人について出国を禁止するもので、去年11月に発効させた新たなテロ対策法に基づいて今回初めて適用されました。
フランス政府によりますと、ISの活動に参加したり、参加を予定したりしているフランス人はおよそ1400人に上るということで、ISに参加する若者らが深刻な脅威になっています。
フランスでは先月、17人が犠牲になる連続テロ事件が起きており、政府は、こうした若者らを勧誘する活動を行っていた国内の組織を相次いで摘発するなどして、新たなテロに対する最大限の警戒態勢を取り続けています。