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山本芳久

イスラム教に対する関心が高まるにつれて、井筒俊彦『イスラーム文化』(岩波文庫)がかなり幅広く読まれているようです。それと引き比べて不思議なのは、研究者の数のより多いキリスト教に関して、井筒のこの本に匹敵するような、高度でかつ分かりやすい本格的な文庫や新書が皆無に近いことです。