ロシアの野党指導者で、プーチン政権のウクライナ政策に批判的な立場をとっていたボリス・ネムツォフ氏は、２７日深夜、モスクワ中心部の橋の上で、何者かに銃で撃たれて殺害されました。
ロシアの民間テレビ局「ＴＶＣ」と国営テレビは、２８日、事件の際の状況を写した監視カメラの映像を放送しました。
それによりますと、映像は、現地時間の午後１１時３０分すぎに、ネムツォフ氏と女性の２人が橋の上を歩いているところから始まり、２人の姿が除雪車の後ろに入って見えなくなったあと、何者かが飛び出してきて近づいてきた車で逃走する様子が写されています。
さらに、別の車が路上に倒れていたネムツォフ氏に近づき、直後に現場から２人の人物が走り去る様子も捉えられており、ロシアのテレビ局は、ネムツォフ氏が路上で至近距離から銃で撃たれたとの見方を伝えています。
ロシアの捜査当局は、ネムツォフ氏と一緒にいたウクライナの女性から事情を聞くなどして容疑者につながる手がかりを探していますが、プーチン政権は、事件の背景について、政権側に責任を負わせようとする「挑発」だとしています。
