モスクワの中心部で先月２７日深夜に銃で撃たれて殺害されたロシアの野党指導者、ネムツォフ氏の葬儀が、３日、モスクワにあるソビエト時代の人権活動家のサハロフ氏を記念する建物で行われました。
葬儀には、カシヤノフ元首相ら野党指導者や、プーチン政権内でリベラル派とされた閣僚や高官、それに政権のウクライナ政策などに反対する多くの支持者や欧米諸国の代表が出席し、ネムツォフ氏のひつぎに花をささげて突然の死を悼みました。
参列した男性は、「ロシアの民主化運動で重要な役割を果たし、プーチン政権のウクライナ政策に批判的なネムツォフ氏を全面的に支持してきたのに残念だ」と話していました。
今回の事件を巡っては、ネムツォフ氏が近く、ウクライナ東部へのロシア軍の介入を示す証拠を公表する予定だったとされ、事件後に捜査当局がネムツォフ氏のパソコンや文書を押収したことから、野党勢力の一部は政権側の関与を疑う見方を示しています。
これに対しプーチン政権は、事件は政権側に責任を負わせてダメージを与えるねらいがあるとしており、プーチン大統領みずから捜査当局の幹部から報告を受けるなどして、捜査の状況の把握に努めているということです。
