秋田犬のハチは、東京帝国大学の教授だった上野英三郎博士の飼い犬でしたが、上野博士が亡くなったあとも、昭和１０年に死ぬまで渋谷駅前で博士の帰りを待ち続けたエピソードで知られています。
新しい像は、東京大学の教員や関係者らが寄付を呼びかけて作られたもので、ハチが上野博士に飛びついている場面が表現され、８０年以上のときを経てハチが上野博士に再会したようにも見えます。
８日はハチの没後８０年の命日で、東京・文京区の東京大学弥生キャンパスで除幕式が行われました。
関係者を代表して東京大学農学部の古谷研学部長が、「ハチと上野博士の情愛あふれる関係が、人と動物の相互敬愛の象徴になるものと願っています」とあいさつしました。
会場には、像を一目見ようと大学の学生や卒業生など大勢の人が訪れ、このうち秋田犬を飼っているという女性は、「いつまでも一緒に暮らしたいという犬と人間、お互いの気持ちが伝わってきます」と話していました。
