財務省によりますと、輸出から輸入を差し引いたことし1月の貿易収支は8642億円の赤字となったものの、赤字幅は大きく縮小しました。これは、原油価格の下落で原油などの輸入額が去年の同じ月と比べておよそ40%減ったことに加え、中国の旧正月、春節がことしは2月で、1月だった去年と比べ、中国向けの輸出が好調だったことなどによるものです。
また、海外旅行や貨物運賃などサービスのやり取りを示すサービス収支は4013億円の赤字となりましたが、海外との利子や配当のやり取りを示す第一次所得収支は1兆4129億円の黒字となりました。
この結果、日本が海外との貿易や金融取引などでどれだけ稼いだかを示すことし1月の経常収支は、614億円の黒字と7か月連続の黒字となりました。
1月は、正月の休みに伴って企業の生産活動が休止し輸出が減少する一方、冬場のエネルギー需要で輸入が増加することなどから、過去3年間経常収支の赤字が続いており、黒字となったのは、東日本大震災発生前の平成23年以来4年ぶりです。