李克強首相は15日、日本時間の昼前からおよそ2時間にわたって経済や外交などについて国内外の記者の質問に答えました。
この中で李首相は、中国政府がことし抗日戦争勝利70年を記念する軍事パレードなどを開催することについて、「痛ましい歴史の悲劇をしっかりと心に刻み、再び繰り返させず、第2次世界大戦で得られた成果と国際秩序を守るためだ」と述べ、日本をけん制する目的だという見方を否定しました。
一方で、「現在、中日関係は確かに困難だが、その根は先の戦争に対する歴史認識にある。国の指導者は、先人が成し遂げたものを継承するだけでなく、過去の犯罪行為に伴う歴史の責任も負うべきだ」と述べ、安倍総理大臣がことし発表する総理大臣談話で、いわゆる「村山談話」などを踏襲するよう求める中国の立場を改めて示しました。
そのうえで、「ことしは重要な年だ。中日関係にとってテストであると同時にチャンスでもあると私は思う。日本の指導者が歴史を直視して一貫した立場を取れば、中日関係の改善と発展に向けて新たな契機となる。両国の経済貿易関係の発展にも自然とよい条件が生まれるだろう」と述べ、日本との関係改善への期待感も示しました。