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イラン交渉責任者「核施設存続で一致した」 NHKニュース

核開発問題の包括的な解決を目指すイランと欧米など関係6か国は、ことし6月までの最終合意に向けて、3月31日を期限として合意の枠組みをまとめるため、26日にスイスで交渉を再開しました。
交渉について、イラン側の実質的な交渉責任者を務めるアラグチ外務次官は27日、NHKの単独インタビューに応じ、欧米側が閉鎖を求めていた中部フォルドゥの地下深くにある核施設について、「核施設として存続させることで一致した」と述べ、欧米側から一定の譲歩を引き出したものとみられます。アラグチ次官は、枠組みをまとめることは可能だとしたうえで、その場合には「交渉が難局を乗り越え、解決策が存在することを国際社会に知らせるため」などとして、成果を盛り込んだ声明を発表するとしています。
一方で、アラグチ次官は「どれほど合意に近づこうとも、イランの要求が通らなければ合意することはない」と、妥協はしない姿勢を強調し、期限までの残り4日間、経済制裁の解除の方法などについて、欧米側にさらに譲歩を求めていくものとみられます。

イラン中部コム近郊のフォルドゥにある核施設は、中部ナタンズの施設に続いて建設された、2か所目のウランの濃縮施設です。
2009年にアフマディネジャド政権が建設を進めていることが発覚すると、国際社会の強い批判を招き、当時、イランとの対話路線を模索していたアメリカのオバマ政権が方針を見直すきっかけとなりました。
IAEA国際原子力機関によりますと、ことし2月の時点でフォルドゥには、ウラン濃縮に使われる遠心分離機がおよそ2700基設置され、過去には濃縮度20%のウランも製造されていました。
現在は、欧米側などとの合意に基づいて濃縮度20%の濃縮ウランの製造は停止していますが、5%未満の濃縮ウランについては、ひと月当たり150キロ程度の製造を続けています。
フォルドゥの施設は、山岳地帯の地下80メートルほどに設置されているとみられ、イランと敵対するイスラエルからの空爆に備えて、地下深くに建設されたのではないかと指摘されています。
イラン政府は、ナタンズの核施設で行ってきたウランの濃縮作業をフォルドゥに移す動きも見せたことから、欧米側は将来的にはこの施設が、イランのウラン濃縮活動の中核になるおそれがあるとみて警戒しています。

イランのアラグチ外務次官が、フォルドゥの核施設を存続させることで欧米側と一致したとしていることについて、アメリ国務省の当局者はNHKの取材に対し、「交渉の詳細はコメントできないが、フォルドゥの核施設をウランの濃縮活動から別の活動を行うよう転換させることがわれわれの目標だ」と述べました。
アメリカ政府は、地下深くにあるフォルドゥの核施設で、ウランの濃縮活動が秘密裏に進められることを強く警戒してきました。
今回、イランに対し、フォルドゥの施設の存続は認めて、核の研究施設とすることと引き換えに、ウランの濃縮活動を断念させる詰めの調整が進められているものとみられます。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150327#1427452802