初代首相を２５年にわたって務めシンガポールの繁栄の基礎を築いたリー・クアンユー元首相は、今月２３日、９１歳で死去しました。
リー元首相のひつぎは、２９日午後、議会から国葬が営まれる国立大学まで運ばれ、激しい雨のなか、大勢の市民が沿道に詰めかけて最後の別れを告げました。
国葬には、東南アジアの国々の首脳に加えて、安倍総理大臣やインドのモディ首相、韓国のパク・クネ（朴槿恵）大統領などが参列しました。
葬儀では、リー元首相の長男のリー・シェンロン首相が弔辞を述べ、「リー氏は、シンガポールがマレーシアから分離独立したあと、荒廃のなかから国家をつくった。かつて、リー氏は『１０００年後もシンガポールをここに存在させるのが、国民と私の義務だ』と述べたが、その義務以上のことをやってのけた」と、功績をたたえました。
そのうえで、「私たちには、彼の生涯の仕事を続ける義務が残されている。彼のたいまつを前に進め、その炎を輝かせ続けよう」と述べ、今後の国づくりに向けて国民に団結を呼びかけました。
このあと、シンガポール全土で、サイレンが鳴らされたのに合わせて１分間の黙とうが行われ、国を挙げて建国の父の死を悼みました。
