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ノートの共有が教師の仕事まで変える!?テクノロジーが教育にもたらす変化の波 | 特別対談 ITで教育はどう変わるのか|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

ITを利用した学習ツールの登場によって、日本の教育現場が足元から大きく変わろうとしている。その一つの動きが、オンラインで誰でも無料の講義を受けられる「MOOC(ムーク)」の登場だ。日本初のMOOCである「gacco(ガッコ)」代表を務める伊能(いよく)美和子氏と、その運営母体であるNTTドコモとの提携を発表した、クラウド上にノートや画像等を保存できるサービスEvernote日本法人会長の外村仁氏が、押し寄せる教育現場の変化の波を語った。

 すると、意外なことが起きました。自身の意見を言うだけには飽き足らず、自分のノートやレポートを画像にして、掲示板にアップする人が現れはじめたのです。ここで何かできないのかとエバーノートさんに相談を持ちかけたのが、提携のきっかけでしたね。

 ええ。そもそも、「Evernote」を使えば、オンライン上の「白紙」に文字を書き込めて、クラウド上に保存できます。また、後から中身を検索することも簡単にできます。もちろん、文字だけはありません。画像やイラスト、地図をつけ、マーカーで色を塗ることもできます。しかも、そのノートのURLをLineやメールに張り付けることで、簡単に仲間と共有できる。共有するのに追加のエネルギーがいらず、gaccoとの相性の良さを感じました。

 gaccoの利用者は学生からお年寄りまで幅広く、ある種、「アナログの勉強好きの集まり」といってもよいかと思います。そのような利用者にとっては、目の前にオンラインの「ノート」が現れて、さらに共有までできるわけですから、目からうろこの体験につながったのです。

 共有するということによって、新しい解決法の発見にもつながることでしょう。他者とノートを共有すれば、一人だと思いもつかなかったことが見えてきます。自分のノートでも、統計学やITなどとさまざまなジャンルのものを並べることで、それぞれで得た知識の固まりというべきものが「串刺し」となり、思ってもいなかったような発想や解決策につながっていくのではないでしょうか。ほかにも、複数の仲間うちで「ワークチャット」を使いながらノートを作り上げていくことで、それまでにない学習が可能になると思います。

 そもそも、先生が教壇に上がって生徒に向かって講義をするというやり方自体、10年後にはなくなっているかもしれませんね。「1対多数」で一方向に話す部分は、動画を見せるのと変わらないわけですから。

 ええ、実際、米国ではマサチューセッツ工科大学(MIT)の授業を“借りる”動きが起きています。他の州立大学がMITの授業をオンラインで見せて、その後、内容の理解を深めるための補講を行っているのです。日本でも我々のサービスを通じて、慶應義塾大学の授業を東京工科大学の学生が受けるという取り組みが始まっています。

 それは「反転授業」というものですね。

 はい。講義を受けて課題を家でやるのではなく、予習として講義の動画を見てから、演習や課題を授業で行うのです。もともとは、米国の高校の先生が、休んだ生徒のために録画した講義を見せて、後から補講をするというところから始まったと言われています。

 そうですね、単に教科を教える「ティーチング」と、個々にあった指導を行うコーチング」とは分けて考えるべきです。この二つに必要な能力は異なるものなのに、現場にはそれが同時に求められ過ぎている気がします。たとえ講義が苦手でも、指導するのが上手ならば、それは子どもにとっては価値がある。ゴルフでいえば、レッスンプロのような存在です。必ずしもプロゴルファーに教われば成績が伸びるというわけではありません。

先生はまず、「教壇に立って教えるものだ」という固定概念を取り払って、現在の環境において「生徒にとって質の高い学びは何か」をゼロベースで考え直してもよいのではないでしょうか。そうすれば、先生自身がより楽しく、かつ物理的負担を減らして職責を全うできるかもしれません。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150328#1427538857(編集力)

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141217#1418812890放送大学

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20130604#1370352074(「Evernote」こそは、デジタル時代の京大式カード)

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20110920#1316528301(レーベマイスター)