中国当局、周永康氏を収賄や職権乱用罪で起訴＝新華社 | Reuters
中国国営の新華社通信によりますと、天津の検察は、３日、２０１２年まで最高指導部のメンバーだった周永康前政治局常務委員を、収賄と職権乱用それに国家秘密漏えいの罪で起訴しました。
中国で最高指導部の経験者が汚職などで起訴されるのは初めてです。起訴状は、周永康氏が、国営石油会社の幹部や四川省トップの書記、それに中央政府の公安相などを務めたなかで、巨額の賄賂を受け取り、職権を乱用して国家に重大な損失を与えるとともに故意に国家の秘密を漏えいしたとしています。
そのうえで、こうした犯罪行為は「極めて深刻だ」として、検察としては厳罰を求める方針を示しています。
「法による国家統治」を掲げる習近平指導部としては、腐敗のまん延に対する国民の不満が高まるなか、かつての最高指導部メンバーに対しても前例のない厳しい姿勢をとることで、国民の求心力を高めるとともに、党の支配体制を強化したい思惑があるものとみられます。
また中国では、一時、最高指導部入りの可能性も指摘された薄煕来・元重慶市書記の裁判で法廷内のやり取りをインターネット上で随時伝える異例の対応が取られており、今回も裁判がどのような形で開かれるのか注目されます。
