WTOが世界貿易予想引き下げ、経済成長鈍化 | Reuters
15年については3.3%、16年は4.0%と予想した。
14年は2.8%だった。
15年の予想は、当初が5.3%、前回は4.0%と、すでに2回下方修正されていた。
最新予想の3.3%は小幅増を示すが、長期トレンドを大きく下回る水準だ。
アゼベド事務局長は「世界貿易は引き続き緩やかに回復するだろう。ただ、世界経済の成長はいまだにぜい弱で、地政学的な緊張も続いており、経済成長は容易に悪影響を受ける」と述べた。
過去3年間で各年の平均は2.4%。
1990年から、2007━2008年に始まった世界金融危機までの年平均は6.0%だった。
アゼベド氏は、貿易の伸びが今回ほど鈍かったのは戦後では他に1980━1984年の期間だけだった。この期間には、石油ショックや、世界景気後退(1980━1981年)に伴い、貿易が2度大きく落ち込むなどしたという。
ただ、最近の貿易の落ち込みは、控えめながらも経済成長が続く中で起きていると指摘した。
貿易の伸びが経済成長率の約2倍だった長期トレンドは途切れた模様で、予想がかなり困難になっているとWTOは説明している。