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このままでは将来、日本は深刻なインフレに直面する:日経ビジネスオンライン

池尾和人・慶応大学経済学部教授に日本の異次元緩和の行く末を聞く

池尾:最近、日銀が大規模緩和を続けても問題は発生しないという主張を超えて、貨幣発行益(シニョレッジ)で財政負担を軽減できるといった論調が増えてきています。


 しかし、こういう議論は、言ってみれば中央銀行というのは、「鉛を金に変える錬金術が使えるんだ」という話です。打ち出の小槌を持っているというか、一種の錬金術が可能だという話です。もし打ち出の小槌が存在すれば、こんなに嬉しい話はない。あからさまに打ち出の小槌の存在を主張しても誰も信用しませんが、貨幣発行益といった専門用語を使ってもっともらしく説明されると、願望としてはそういうのがあってほしいと思っているから、「あり得る話ではないか」と人々を惹きつけてしまうところがあります。でも、打ち出の小槌は存在しないというのが、本当の現実です。

 国債をあまり大量に発行したら、「国債価格が暴落するのではないか」と言われてきましたが、そんなことはこれまでは全然起きていない。「国債暴落」なんてイソップ童話の「羊飼いと狼」と同じで、オオカミ少年が言っていることに過ぎないと嘲笑する人もいます。でも、この童話では最後には狼が本当に来るんです。永久に狼が来ない、という話ではありません。

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