1972年にアメリカからの沖縄返還を成し遂げた佐藤栄作元総理大臣。この歴史的交渉を間近で見た総理秘書官が残した資料が見つかった。段ボール100箱以上にのぼる、官邸中枢の膨大な記録。佐藤政権は、沖縄返還をどのようにして成し遂げたのか。そしてアメリカ政府との間で、どのような駆け引きがあったのか。現在の基地問題や日米関係へとつながる、戦後日本の転換点、沖縄返還をめぐる政権中枢の決定とその過程に迫る。
BSで佐藤栄作の核抜き返還交渉の記録。米の意向を探りたい佐藤は就任式前には誰にもあわない、というニクソンに兄である岸元首相を派遣したい意向を打診。関係者は「岸ほどの人物」ならニクソンも会わないわけにはいかないのではないか、と。当時の日本の政治家はすごかったんだな、と:)
佐藤栄作の右腕だった楠田氏が橋本政権が普天間返還を決めたときに、当時の有識者を集めて沖縄に関しての意見を求めたテープがNHKで流れていた。元東大の田中明彦氏はじめとした「有識者」、皆でそろって国益のために沖縄の基地は必要だと連呼。こりゃひどわ。恥ずかしい。
佐藤や楠田といった密約まで結んで沖縄を核抜きで返還しようとした政治家の方が、はるかに沖縄の矛盾をわかっていた。一方、返還20年以上後でさえ官僚や東大教授は単なる戦略論でしか沖縄をみてない。今の「有識者」はこういう人たちの弟子として単なる延長なんだよね。なーんにも進歩してない。
- 作者: 楠田實,和田純,五百旗頭真
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2001/09
- メディア: 単行本
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
楠田實 - Wikipedia
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150414#1429008058