第1四半期の弱い米成長率、統計作成法の問題でない=FRB調査 | Reuters
第1・四半期GDPの速報値は、季節調整後の年率換算で前期比0.2%増となった。厳冬による個人消費の落ち込みや、原油安に伴うエネルギー関連企業の設備投資手控えが響き、市場予想(1.0%増)を大きく下回った。
この結果について、ジャスティン・ウォルファーズなどのエコノミストは、第1・四半期の成長率が他の四半期よりも弱い数字になることがこれまでにも頻繁にみられたと指摘。これは、統計で使われる季節調整要因が適切でないことが原因かもしれないと指摘した。
経済活動は、夏の旅行シーズンに伴う出費や年末の買い物など、季節要因により1年を通じて一定の規則性を伴い変化する。
仮に第1・四半期GDPに適用される季節調整要因に何らかの偏りがあったとしたら、当局者は、GDPが定期的に弱い数字になるたびに、景気減速が一時的なものか、もしくは長期的な傾向なのかを議論することになる。FRB当局者もここ数週間、ほぼゼロ成長となった第1・四半期GDPについて頭を抱え考え込んでいる。
FRBのスタッフは、統計方法に何か問題がなかったかを様々なテストで調べた。その結果、弱い成長は、実際に悪天候と、特殊要因が原因であることが分かり、統計そのものに根本的に問題があったわけではないとの結論に至った。
今回の調査で統計作成方法に問題はないことが分かったが、この低成長がはたして今後も続くのか、という問いの回答は出ておらず、FRB当局者は引き続き頭を悩ますことになる。