4月米住宅着工件数は7年5カ月ぶり高水準、市場予想上回る | Reuters
米商務省が19日発表した4月の米住宅着工件数は年率換算で前月比20.2%増の114万戸となった。件数は2007年11月以来7年5カ月ぶりの高水準で、増加率は1991年2月以来の大きな伸びだった。
米国では消費や企業投資などが低迷しており、エコノミストの間では第2・四半期の成長率予想を引き下げる動きが出ている。こうしたなか、米連邦準備理事会(FRB)の年内利上げ観測に対し疑念も出ていた。
住宅市場は、今回の統計が示すほどは底堅くないとみられるが、持ち直しているとの見方を支える内容であることは確かだ。住宅市場とは対照的に、個人消費や企業投資、製造業活動は弱含んでいる。
住宅販売と価格はともに上昇基調にある。雇用市場が引き締まりつつあることと合わせて、年初めに低迷した米経済の回復をけん引すると、投資家は慎重ながらも期待している。
アメリカ商務省が19日発表した先月の住宅の着工件数は、年間に換算して113万5000戸と、前の月より20.2%増えました。
これは、102万戸程度を見込んでいた市場の予想を大きく上回り、2007年11月以来、およそ7年半ぶりの高い水準です。
住宅の着工件数は、前の月の3月まで寒波の影響などから、2か月連続で、堅調かどうかの目安となる100万戸を下回っていましたが、住宅の建築シーズンに入って持ち直した形です。
建物別に見ますと、先月は、主力の一戸建てが前の月より16.7%、マンションなど5世帯以上の集合住宅が31.9%、それぞれ増えました。
一方、住宅市場の数か月先の勢いを示す住宅の建設許可の件数も114万3000戸と、前の月より10.1%増えました。
アメリカでは、寒波の影響などで冬場に落ち込んだ個人消費や企業生産などの回復がやや勢いを欠いているだけに、市場関係者は住宅市場がこのあとも堅調に拡大を続けていくか注目しています。