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超大国アメリカの行方 1冊の本が関心呼ぶ NHKニュース

この本は、アメリカで19日に発売された「スーパーパワー=超大国」で、著者はアメリカの相対的な地位の低下によって到来する「リーダーなき世界」を「Gゼロ」と名付けたことで知られる国際政治学者イアン・ブレマー氏です。
ブレマー氏は本の中で、アメリカが今後取りうる外交戦略について3つの選択肢を挙げています。1つ目は、国際情勢に積極的に関わる「積極関与」で、世界の警察官を目指してアメリカ主導の国際秩序を維持し、民主主義や人権などアメリカの価値観を広げる外交も展開します。2つ目は「限定関与」で、世界の警察官をやめ、価値観を広げる外交も行わず、国外への関与は経済的な利益に関わるケースにとどめるという選択肢です。そして、3つ目は「国内回帰」で、資金をまず国内の学校教育や道路などのインフラに投資し、国内の社会基盤を作り直し再生させることでアメリカ自身の価値を高めるべきだとしています。
ブレマー氏はNHKのインタビューで、「3つの選択肢どれを選んでも世界はGゼロに向かっていて、さらに不透明になる。問題は、そうしたなかでアメリカがどう行動すべきかということだ」と指摘。そのうえで「他国に価値観を押しつけても、うまくいかない。アメリカみずからが国内でお手本を示すべきだ」と述べ、まずは国内の格差や人種差別の問題などを解決し、国を立て直すことが外交力の復活にもつながると強調し、「国内回帰」を支持する考えを明らかにしました。
一方でブレマー氏は、来年の大統領選挙に向けて議論を巻き起こすことが目的とも述べており、今後、本格化する選挙戦で、どのような議論が交わされるのか、日本にも大きな影響を与えるアメリカの外交の行方を注意してみていく必要がありそうです。

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